はじめに
Copilotを導入したものの、「期待している結果が得られない。」という声が上がることがあります。
その理由は、Copilotの能力不足ではなく、業務を進めるための前提条件が整理されていないまま、AIに仕事を頼んでしまっていることにある場合があります。
本記事では、「月次売上レポート作成」という非常に一般的な業務を例に、Copilotを活かせる会社の業務がどのように整理されているかについて、そのポイントを具体的に解説します。
関連実績・サービス
ポイント① 売上データの保存場所が明確か
まず最初につまずきやすいのが、売上データの所在です。
売上データは、
- 基幹システムで管理されているのか?
- Excelに転記されたデータが正しいデータなのか?
- 全社的に集約されているのではなく、部門ごとに管理されているのか?
など、Copilotで効果を得ている会社では、
- 正式なデータがどこに保存されているか
- どのタイミングで、そこにデータが保存されるか
といったデータの保存場所が明確に整理されています。
それによって、Copilotは正しいデータを参照し、正しく分析が出来るようになります。
ポイント② 比較対象となるデータや資料が整理されているか
月次売上レポートでは、多くの場合、
- 前月比
- 前年同月比
- 四半期推移
といった過去の状況との比較を行います。
Copilotの活用で重要になのは、比較対象となるデータや過去のレポートが、常に同じ場所に整理され存在するかです。
効果のある会社では、
- 過去の月次レポートはOneDriveの月次レポートフォルダー
- 年次のまとめ資料はSharePointの年次会計フォルダー
など、保存先が決まっており、固定されています。
そのため、Copilot がどのレポートを参照すればよいか迷うことがありません。
ポイント③ 分析の「観点」が決まっているか
売上データを集めるだけでは、レポートは完成しません。
重要なのは、
- データのどのような変化に注目し
- どの様な観点で分析・コメントすべきか
という分析の方向性です。
例えば、
- 全体の売上よりも商品別の売上構成比を重視して分析する
- 特定の商品カテゴリの売り上げ状況を毎月必ず確認する
- 大口顧客への販売状況についてコメントする
といった観点が決まっていれば、Copilotに対して「データのどこに注目し、どのようなコメントを返答するべきか」を指示できるため、Copilotは、利用者が意図する方向性で分析やコメントすることが出来ます。
ポイント④ フォーカスすべき商品・指標が明確か
月次売上レポートでは、すべての商品を同じように分析するのではなく、新商品やロングテール商品、入れ替え対象商品など、ABC分析の様に各商品の販売状況や売り上げ状況、利益率など、注視すべき商品や指標が明確に整理されています。
こうした整理がされていると、Copilotはフォーカスすべきポイントについて分析を深めることができるため、利用者は経営判断に有効でより効果的な分析レポートを得ることが出来ます。
ポイント⑤ 承認・共有プロセスが整理されているか
レポートは作って終わりではありません。
- 正式なレポートとして上長の確認が必要か
- 稟議を通した後に共有するのか
- 共有の範囲はどこまでか
といった関連する業務フローが存在します。
この流れが整理されていれば、Copilotは分析レポートを生成した後に、「次に何をすべきか」を判断し、業務フローまで処理することが出来ます。
Copilotを活かすことが出来る組織は「業務が説明できる組織」
以上の通り、月次売上レポートの作成に関する業務を例にポイントを整理しましたが、Copilotの効果を得られる組織では、端的に言うと業務が人に説明できるように整理されています。
- データはどこにあるか
- 何を比較するか
- 何を重視するか
- 誰が判断するか
これらを明確に説明できる組織では、Copilotを非常に強力なAIとして活用することが出来ます。
まとめ:Copilotは業務の「曖昧さ」を許さない
Copilotは、業務を自動で理解してくれる万能なツールではありません。
むしろ、これまで曖昧なまま行われていた業務を、明確に整理し、はっきりと言語化することを求めてきます。
Copilotを活かしたいのであれば、例示した月次売上レポートの作成業務の様に、まずは「対象となる業務を人に説明できるか」を問い直し整理すること。
それが、Copilotの活用における最も重要な第一歩となります。
CIOコネクティッドでは、お客様の状況や課題に応じて、AI活用の検討やCopilotの導入に関するアセスメント、導入・定着化まで全般的に対応しています。
ぜひお気軽にご相談ください。




