はじめに
「業務の自動化を進めていきたいけれど、どの業務から手を付ければいいのか分からない」、「Power Automateで何ができるのか、具体的なイメージが湧かない」、このような悩みを持つ企業や組織は非常に多いです。
Power Automateは汎用性の高いツールですが、効果が出やすい業務には明確な傾向があります。
本記事では、具体的な例として「自動化できる業務例10選」をご紹介します。
自動化の効果を得やすい業務や組織
業務の自動化で効果を得やすい業務は、人手に頼った繰り返し発生する定型業務です。
組織の規模としては、大企業や中小企業問わず、効果を得られます。
小さな業務でも繰り返し発生する業務については、自動化を積み重ねることで、現場の負担軽減と業務品質の安定を同時に実現できます。
Power Automateで自動化できる業務10選
下記にPower Automateでの自動化の業務例を10件示します。
下記は、あくまでも1例です。
Power Automateでは、様々なシステムに接続しながら自動処理を実行できます。
接続用の部品の一覧がMicrosoft の下記Webページに公開されていますので、こちらも併せてご参照ください。
① 申請・承認業務の自動化
次の様な稟議・承認フローを自動化するとともに、関連するシステム内のデータを自動更新する仕組みを構築できます。
- 電子フォーム(Microsoft Forms / Power Apps / kintone 等)に申請内容を入力
- 申請内容をDataverseやSharePointリスト、kintoneなどのデータベースに保存
- Power Automateが申請登録をトリガーに上長へ承認依頼を自動送信
- 上長が承認フォームやTeams上で承認・否認を選択
- 承認結果をTeamsやメールで申請者へ自動通知
- 承認内容に応じて、経費・予算・在庫などの管理データを自動更新
② 定期レポートの自動配信
次の様な、売上、コスト、利益、在庫などの様々なレポートを定期的に自動生成し、関係者へ配信する仕組みを構築できます。
- 毎日・毎週・毎月などのスケジュールをPower Automateで設定
- Dataverse、Excel、SharePoint、kintoneなどから必要なデータを自動取得
- データを集計・整形(件数、合計、前月比など)
- Power BIレポートやExcelファイル、PDFを自動生成
- Teamsチャネルやメールで関係者へ自動配信
- 配信履歴をログとして保存し、確認・監査にも対応
③ メール受信トリガー処理
共有メールや各個人のメールアドレスで受信したメールの内容について、特定条件に一致する場合、必要な情報をメールから抽出し、問合せ管理システムへ連携するなどの仕組みを自動化できます。
- OutlookやGmailなどで特定条件(件名・送信元・キーワード)のメール受信を検知
- メール内容を自動で解析し、必要な情報を抽出
- 抽出した内容をDataverseやSharePointリストなどに登録
- タスク管理ツール(Planner / To Do / kintoneなど)へ自動タスク作成
- 担当者へTeamsやメールで即時通知
- 重要メールのみフラグ付け・エスカレーション通知
④ 問い合わせ受付後の自動対応
上記③と同様の仕組みについて、メールではなく問い合わせフォームから送信された内容についても、担当者の割り当てや進捗状況の管理などを自動化できます。
- Webフォーム(Power Apps / Microsoft Forms / kintoneなど)から問い合わせを受信
- 問い合わせ内容をデータベースに自動保存
- 受付完了メールを問い合わせ者へ自動返信
- 内容に応じて担当部署・担当者を自動判定
- 担当者へTeamsやメールで通知
- 対応状況(未対応・対応中・完了)を自動管理
⑤ Excel・データ転記作業の削減
次の通り、入力フォームやExcelなどに入力されたデータを取得し、各種データベースやシステムに登録する仕組みを自動化できます。
- 入力フォームやアプリから入力されたデータを取得
- DataverseやSharePointリストなどに正規データとして保存
- 別のExcelファイルや基幹システムへ自動連携
- 重複チェックや入力値チェックを自動実行
- エラーがあった場合のみ担当者へ通知
- 転記作業の手作業をゼロに近づける
⑥ スケジュール・期限管理の自動化
次の通り、任意のシステムで管理されている様々なタスクや案件の期限や進捗状況をチェックし、進捗状況に応じてエスカレーションする仕組みを自動化できます。
- タスクや案件の期限情報をデータベースで管理
- Power Automateが毎日自動で期限をチェック
- 期限が近づいた案件を自動抽出
- 担当者へTeams・メールでリマインド通知
- 期限超過の場合は上長にも自動エスカレーション
- 対応状況をダッシュボードで可視化
⑦ ファイル管理・整理の自動化
次の通り、様々なクラウド上のフォルダーにアップロードされたファイルを検知し、自動で分類、整理する仕組みを自動化できます。
- SharePointやOneDrive、GoogleDriveなどへのファイルアップロードを検知
- ファイル名・作成者・内容に応じて自動分類
- 指定ルールでフォルダへ自動移動
- ファイル名を日付・案件名付きに自動変更
- 関係者へアップロード完了通知
- 管理ルールの統一と検索性向上を実現
⑧ 社内通知・アナウンスの自動化
次の通り、様々なシステムに登録された社内通知などの配信や既読・未読管理などの仕組みを自動化できます。
- SharePointやDataverseなどの更新をトリガーに設定
- 「重要」「全社向け」など条件に応じて通知先を分岐
- Teamsのチャネルや個人チャットへ一斉通知
- メール配信との併用も可能
- 既読・未読管理用データを自動保存
- 社内連絡の漏れ・伝達遅れを防止
⑨ 業務ステータス更新の自動反映
次の通り、任意のシステムで管理されている業務ステータスの更新状況に応じて、次の工程へ進めたり、状況を通知したりする仕組みを自動化できます。
- 案件や申請のステータス変更を検知
- 関連するデータ(進捗、完了日、担当者)を自動更新
- 次の工程担当者へ自動通知
- 完了時は関係者全員へ完了報告を送信
- Power BIで進捗状況をリアルタイム可視化
- 業務の「見える化」と引き継ぎミス防止を実現
⑩ 定型チェック業務の自動化
次の通り、在庫や販売数量、生産数量など、任意のシステムに保存されているデータを定期的にチェックし、チェックした結果に応じて通知するなどの仕組みを自動化できます。
- 毎日・毎週など定期的にデータを自動チェック
- 条件(数値超過・未入力・異常値)に合致するデータを抽出
- 問題がある場合のみ担当者へ通知
- 正常時は処理を自動スキップ
- チェック結果をログとして保存
- 人手による目視確認を大幅に削減
自動化を成功させるためのポイント
上記の通り、様々な業務を自動化できるPower Automateですが、Power Automateは容易に利用を開始できる反面、設計を誤ると属人化しやすいため、次の様なポイントに注意して導入を進めることが重要です。
- 現場の業務フローを整理してから設計、導入を進める
- 小さな業務から自動化を進め、適用範囲を広げていく
- 業務内の全ての処理を自動化するのではなく、人の判断が必要な部分は残す
まずはご相談を
Power Automateは、最初から「完璧な自動化」を目指すツールではありません。
全社展開についても最初から広範囲に利用を進めるのではなく、1つの業務で自動化を進め、効果を共有していくことで社内に自動化による業務改善の文化を根付かせることが出来ます。
CIOコネクティッドでは、Power Automateを含むPower Platform全体の設計・導入・定着までを一貫して支援しています。
「自社の業務で使えるか知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。













